新鮮魚介たっぷり“海鮮丼”一品勝負の訳は…有名ラーメン店&天丼店の創業者の思い出【Jの追跡】【スーパーJチャンネル】(2024年6月1日)

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東京・日本橋にある「つじ半」。開店前から大行列の店は8割が外国人観光客です。お目当ては、新鮮な海鮮がたっぷりと盛られた「ぜいたく丼」1250円から。一品勝負の理由は、有名ラーメン店と天丼店の創業者の思い出にありました。

府中にある「たま家食堂本店」の「もつ煮込定食」は700円。一品勝負の理由は“もったいない精神”!?。実は、店の本業は肉のおろし業務。加工を行う中で規格外のモツが大量に出ることから始めていました。

銀座で女性に大人気の店「たらちゃん」。一品勝負するのは、韓国のスープ「プゴク」1300円。プゴクとは、干したタラを使ったスープです。店主は、カツオ節などを使って日本風にアレンジしていました。

■外国人も絶賛「海鮮丼」一品勝負

日本橋にある「つじ半」。開店直後の午前11時、お店に行ってみると、すでに40人以上の長い列ができていました。

開店のおよそ1時間前からできる行列は、8割が外国人観光客だといいます。

北海道から来た観光客
「びっくりしました。余裕をもって(開店の)30分前に着いたら、もう並んでいて」

SNSを見てやって来たという外国人たち。お目当ては、新鮮な魚介がたっぷりと盛られた、その名も「ぜいたく丼」一品です。

カナダから来た観光客
「こんな盛り付け方は、カナダにはない。本当においしい!」

一番シンプルな「梅」は、マグロ、イカ、ツブ貝など10種類の具材を混ぜ合わせて盛り付けます。さらに、ブリの刺身がついて1250円です。

つじ半日本橋本店 総料理長
石川知徳さん
「お待たせしました」

桝田沙也香アナウンサー
「海鮮が山盛りです。一つひとつの海鮮の味が濃くて甘いです。それが、口の中で一体化します」

さらに、食べ進めたところで…。

石川さん
「ここまで食べましたら、次はだしを入れます。タイだしです」

タイのかぶとや香味野菜などを2時間煮込んで作った濃厚なタイだしを丼に注ぎ、タイ茶漬けに。ごまダレがかかったブリの刺身を中に入れても、また違った味わいが楽しめます。

アメリカから来た観光客
「とてもいい。おなかにしみわたります」

韓国から来た観光客
「海の味がする」

一杯で色々な食べ方が楽しめる、まさにぜいたく丼。これも、外国人に人気の理由です。

創業以来、こだわりの海鮮丼一品で勝負してきた、つじ半。そのワケは?

石川さん
「(つじ半の創業者)宮本社長の(学生時代の)後輩に、つじ田というラーメン屋さんと、金子半之助という天丼屋さんがいて。(それぞれ)ラーメンと天丼という一品で勝負した」

つじ半の社長の後輩で、有名つけ麺店「つじ田」の創業者・辻田雄大さんと、人気天丼専門店「金子半之助」の創業者・金子真也さん。実は、幼なじみです。学生時代、よく一緒に食べていたという海鮮丼の味が忘れられず…。

石川さん
「(2人から)海鮮も一品で勝負できないかという相談を受けて、(つじ半の創業者)宮本が店を作った」

海鮮丼一本で勝負し、今や台湾や香港など海外にも出店するほどの勢い。外国人にも人気のぜいたく丼。1250円の「梅」にイクラを増量しカニを加えた「竹」(1650円)や、そこにウニを加えた「松」(2200円)もあります。

行列必至の「つじ半 日本橋本店」。近くに、今年3月オープンした室町店があり、こちらはまだ比較的空いているとのことです。

■絶品「もつ煮込定食」一品に秘めた思い

東京・府中。東京競馬場の裏、西武多摩川線・是政駅から歩いて8分ほどのところにある「たま家食堂本店」。

稲城市から初来店
「妻がインターネットで調べて、もつ煮がおいしそうだということで、ちょっときょう来てみようと」

昭島市から初来店
「気合いを感じます。なかなか、もつ煮だけで専門店ってないですもんね」

“もつ煮一品”で勝負。それは、店主の“もったいない”精神から生まれていました。

並んでも食べたい絶品の「もつ煮込定食」はごはんとスープ、サラダがついて、お値段700円です。

使われているのはブタの内蔵。ボイルした後、みそ、ゴマ、香辛料などで味付けして、コトコト煮込みます。うずらの卵、豆腐、ネギを入れて完成です。

この他、みそ味と並んで人気なのが、カレー味です。そして、女性に人気なのがトマト味のもつ煮。チーズのトッピングもできます。

常連客
「月に2回くらい(来店)。きょうはトマト味。おいしいです」

店をよく見ると、看板の上にもう1つ看板があります。実は、もつ煮一品で勝負する理由が、そこにありました。

たま家食堂本店 店主
大久保武彦さん
「肉のおろし業務が本業なので。廃棄する規格外の原料(もつ)が、多い時で何百キロと出た時があった。これはまずいと。そこからスタートですね」

本業である肉の加工をする中で、規格外のもつが大量に出ることに悩んでいたという店主の大久保武彦さん。

形が不ぞろいなだけで捨ててしまうのはもったいないと、工場併設のもつ煮専門店を作って出すことにしたのです。

さらに“もったいない”から生まれたのは、他にもあります。

大久保さん
「“肉そぼろラー油”。原料が端材なので、無料でお客さんに提供しています」

ミンチした豚肉にピーナッツ、ラー油などで味付けしたオリジナルの調味料「肉そぼろラー油」です。

常連客
「結構大量に。いつも、これぐらいかけています。めちゃめちゃごはんに合います」
「普通の人より、余分に乗せて食べているような気がします」

初めて来た客
「ちょっとピリ辛で、ごはんにすごく合います」

大人気のもつ煮専門店。新メニューとして、もつ煮にうどんをつけて食べる「もつ煮込みうどん定食」も始め、人気となっています。

■二日酔いに効くスープ!?スープ“一品勝負”

続いてやってきたのは銀座。歌舞伎座から裏手に歩いて3分ほどの所にある「たらちゃん」。昼時は、行列ができる人気店です。

こだわりの素材を使い、日本人が食べやすい味。一品で勝負するのは、二日酔いに効くと言われるスープでした。


「おいしいです。優しくて、ほっとする味」
「しみわたる感じ。きのう、ちょっと胃が疲れてたので、ちょうどいい感じです」

女性たちをとりこにする一品。それは、韓国のスープ「プゴク」です。ごはんやキムチなどがついて1300円。

たらちゃん店主
高潤美さん
「お待たせしました。プゴクになります」

桝田アナ
「あっさりとした優しい味わいのスープです。乾物のコクでしょうか、うまみが凝縮されています」

プゴクはプゴ(干したタラ)を使ったスープのこと。具はたっぷりの干しダラのほか、ふわふわの溶き卵、スープを吸った高野豆腐です。

韓国出身の常連客
「プゴクは、お酒を飲んだ後の次の朝に、お母さんがお父さんのために作ってくれるというスープ」

一口飲めば、滋味あふれるスープが優しくしみわたります。

韓国では家庭でも日常的に食べられており、二日酔いにもいいのだとか。

3年前、銀座にお店をオープンした店主の高潤美さん。一品にこだわる理由は?

高さん
「プゴクは、祖母が作ってくれたものは飲んだことがあったんですけど。ソウルにプゴクの専門店があって、そこでプゴクを食べた時に衝撃的なおいしさで感銘を受けて。こんなお店を日本でやりたいなと思って、始めたのがきっかけです」

6年前、旅行で訪れた韓国で出会った本場のプゴクの味。当時、まだあまり知られていない日本に、このおいしさを広めたいと一念発起したのです。

高さん
「私にしかできないスープの取り方。乾物を組み合わせてスープベースを作るところにこだわりました」

本場韓国では、牛テールなど動物系のスープがベースになるのですが、高さんは3年の歳月をかけ、イリコだしを使うなど日本人に合う味にアレンジしたところ大人気に。

初来店の親子
「味が体に優しくて、韓国料理っぽくないです」

もう少し刺激がほしい人には、自家製のキムチやエゴマの粉末などで味変するのが、おすすめだということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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